受診科: 乳腺外科

乳房・乳腺の専門診療

  • 乳がん術後の経過観察・ホルモン療法のクリニックを探している方へ

    乳がんの手術が終わったあと、多くの方が「これからどこで診てもらえばいいのだろう」と感じています。
    大学病院での待ち時間、毎回変わる担当医、仕事を休まなければ通えない診療時間——
    治療は終わったのに、通院だけがずっと負担になっている。そんな状況は、変えることができます。

    こんな状況に心当たりはありませんか

    術後フォローアップ中の患者さんから、こうしたお声をよくお聞きします。

    ・大学病院の外来は予約しても待ち時間が長く、受診のたびに半日がかりになる
    ・担当医が毎回変わり、自分の経緯をきちんと把握してもらえているか不安
    ・ホルモン療法の処方のためだけに、仕事を休んで遠くまで通っている
    ・「異常なし」とだけ言われて診察が終わり、不安や疑問を聞く時間がない
    ・マンモグラフィと超音波を別々の施設で受けなければならず手間がかかる
    ・再発への不安があるのに、気軽に相談できる窓口がない
    ・女性医師に継続して診てもらいたい

    これらはすべて、通院先を変えることで解決できる可能性があります。

    術後フォローアップで「通い続けられる場所」を選ぶ理由

    乳がんは術後5〜10年にわたる経過観察が推奨されています。
    その期間、毎年マンモグラフィや超音波検査を受け、ホルモン療法を継続するケースも少なくありません。
    通院先の選択は、単なる利便性の問題ではなく、長期にわたる治療の質と継続性に直結します。

    主治医との信頼関係、検査環境、診療時間、オンライン診療の有無——
    これらの条件が揃わないまま通い続けることが、受診の中断や治療の空白につながるリスクがあります。

    術後5年・10年を安心して過ごすために、今の通院環境を見直すことは、治療の一部です。

    経過観察・ホルモン療法の通院先を移す3ステップ

    大学病院や手術を受けた病院から、地域の乳腺専門クリニックへの移行は、手順を踏めばスムーズに行えます。

    STEP 1. HiNTO(ヒント)にお問い合わせいただくだけ
    HiNTOが現在の病院・クリニックへのデータ照会・書類の手配を行います。
    患者様がご自身で手術を受けた病院に連絡する必要はありません。
    病院から個人情報確認の連絡がきた際は、承諾の返事をするだけで手続きは完了します。
    ※ 診療記録や病理結果の複写に実費が発生する場合があります。

    STEP 2. データが揃ったら新しいクリニックに予約・受診
    手術の経緯・病理結果・画像データ・これまでの経過が揃った状態で初診を迎えられます。
    一から説明し直す必要はなく、継続的なフォローアップとして受け入れてもらえます。

    STEP 3. 新しいクリニック受診
    担当医の診察前に、専門看護師やメディカルスタッフへの事前相談が可能です。
    「どこまで伝えればいいか」「何を聞けばいいか」を一緒に整理してから診察に臨むことができます。

    お問い合わせいただいた時点から、HiNTOが通院先の移行全体をサポートします。

    経過観察クリニックを選ぶ9つのチェックポイント

    術後フォローアップは長期継続が前提です。下記9項目を確認しておくと、通い続けられるクリニック選びに役立ちます。

    ・女性医師が在籍しているか
    ・大学病院の医師が在籍・連携しているか
    ・オンライン診療に対応しているか
     ── ホルモン療法などの定期処方は、オンライン診療で対応可能なケースが多く、来院回数を大幅に減らせる
     ── 再発への不安や体調の変化があればすぐに主治医へ相談できる
    ・マンモグラフィ・超音波の両方が院内で受けられるか
    ・乳腺専門医が在籍しているか(一般外科との兼任でないか)
    ・紹介状なしでも初診を受け付けているか
    ・個室更衣室があるか(プライバシーへの十分な配慮)
    ・土曜日に受診できるか
    ・セカンドオピニオンを気軽に取得できるか

    HiNTOができること

    通院先の移行サポート(データ照会代行)
    手術を受けた病院への診療記録・病理結果・画像データの照会・取り寄せをHiNTOが代行します。
    患者様ご自身が病院の窓口に問い合わせる必要はありません。

    転院前の無料相談
    「自分の状況に合った経過観察クリニックはどこか」「ホルモン療法を継続できる環境を整えたい」——
    HiNTOへの無料相談を通じて、あなたの状況・希望に合った提携クリニックやドクターをご案内します。
    通院先を決める前の情報収集・相談だけでも、お気軽にご利用ください。

    まずはお気軽にご相談ください。

    よくある質問

    Q. 手術した病院以外で経過観察を受けてもよいですか?
    A. 可能です。乳がんの術後フォローアップは、地域の乳腺専門クリニックで受けることができます。一般的に術後2〜3年が経過し、状態が安定していれば、大学病院から地域クリニックへの移行を主治医に勧められるケースも多くあります。患者さんご自身が通院先を選ぶ権利があり、HiNTOがその選択をサポートします。

    Q. ホルモン療法(タモキシフェン・アロマターゼ阻害薬など)の処方は新しいクリニックで継続してもらえますか?
    A. 継続できます。乳腺専門クリニックでは術後のホルモン療法を引き続き処方・管理することが可能です。オンライン診療に対応しているクリニックであれば、定期的な処方のために毎回来院する必要がなくなり、通院負担を大幅に軽減できます。

    Q. 大学病院から地域クリニックに移る際、紹介状は必要ですか?
    A. 新しいクリニックへの紹介状がなくても受診できる場合がほとんどです。ただし、手術を受けた病院の診療記録・病理結果・これまでの画像データは引き継ぎが必要です。HiNTOがその手配を代行しますので、患者様のご負担はほとんどありません。

    Q. 「治療は終わった」と言われたが、それでも経過観察を続ける必要がありますか?
    A. 必要です。乳がんは術後5〜10年の経過観察が標準的な管理として推奨されています。「治療終了」とは積極的な治療フェーズの終了を意味しており、再発・転移の早期発見のための定期検査(マンモグラフィ・超音波など)は引き続き重要です。安心して長く通える環境を整えることが、その後の療養生活の質を左右します。

    Q. 新しいクリニックでは、これまでの検査をやり直す必要がありますか?
    A. 基本的に不要です。手術を受けた病院の画像データ・病理結果・診察記録を引き継いだ状態で初診を受けていただけます。HiNTOがデータの取り寄せを代行しますので、患者様が直接手続きをする必要はありません。

  • 乳腺外科を転院したい方へ

    乳腺外科を転院したいと感じたとき、多くの方が最初に「そんなことをしていいのだろうか」と思います。
    しかし、受診先を選ぶ権利は、常に患者さんご自身にあります。
    クリニックの閉院、転居、診療内容への不満、経過観察中の不安——いずれも、転院を検討する正当な理由です。

    乳腺外科のクリニック選びが重要な理由

    乳腺外科は、単発の受診で終わる診療科ではありません。
    良性疾患の経過観察、乳がん術後のフォローアップ、ホルモン療法の管理まで、クリニックとの関係は年単位・場合によっては10年単位で続きます。

    「なんとなく合わない」「毎回の通院が負担」という感覚は、些細なことではありません。
    通院が途絶えれば、再発・転移や病変の変化を見逃すリスクが高まります。
    長く安心して通い続けられるクリニックを選ぶことは、治療の継続性を守るために重要な判断です。

    「いつか変えよう」ではなく、今の環境を見直すことが、これからの療養生活の質を左右します。

    乳腺外科への転院を考えている女性
    クリニックが閉院してしまった

    突然の閉院通知を受けた患者さんから、こうしたご不安をよくお聞きします。

    ・経過観察中なのに、次回の予約・検査はどうなるのか
    ・マンモグラフィ・超音波の画像データ、および病理結果はどこへいくのか
    ・新しいクリニックで検査をゼロからやり直すことになるのか
    ・信頼していた担当医に継続して診てもらえなくなる
    ・次の受診先を自力で探さなければならないが、基準がわからない

    過去の検査結果・画像データは前のクリニックから引き継ぐことができます。
    閉院後であっても、一定期間は診療記録の開示請求が可能です。HiNTOが手配を代行します。

    引っ越しで通えなくなった

    転居を機に乳腺外科を変える場合、こうしたご心配をお持ちの方が多くいらっしゃいます。

    ・経過観察やホルモン療法の途中で転居したが、新しいクリニックで継続して診てもらえるか
    ・引っ越し先でどうやって信頼できる乳腺専門クリニックを探せばよいかわからない
    ・これまで蓄積したマンモグラフィ・超音波の経年画像を新しいクリニックに引き継げるか
    ・前の担当医に治療歴・経緯を詳しく伝えてあったのに、また一から説明しなければならないのか
    ・タモキシフェンやアロマターゼ阻害薬などの処方が途切れないか心配

    転居先でも、これまでの画像データ・診察記録・処方内容を引き継いだ状態で受診できます。
    HiNTOが引っ越し先の地域に合った提携クリニックをご案内します。

    今のクリニックに不満がある

    「変えたい」と感じながらも踏み出せずにいる方から、こうした声をよくお聞きします。

    ・診察時間が極端に短く、所見や検査結果の詳細な説明がない
    ・「異常なし」とだけ告げられ、前回との比較や画像の読影内容を教えてもらえない
    ・女性医師に継続して診てもらいたいが、在籍していない
    ・土曜診療がなく、毎回有給休暇を使わなければ受診できない
    ・転院の意向を伝えることで、残りの通院が気まずくなることへの懸念がある

    医師・クリニックへの遠慮から、適切な情報を得られないまま通院を続けることは、患者さんにとって望ましい状況ではありません。
    セカンドオピニオンや転院は、患者さんに認められた正当な権利です。

    経過観察中だけど転院したい

    経過観察を継続中の患者さんから、こうした疑問をよくお聞きします。

    ・経過観察の途中で転院しても、新しいクリニックで継続して管理してもらえるか
    ・これまでの年次画像(マンモグラフィ・超音波)の変化を正確に引き継いでもらえるか
    ・転院すると新たな検査が一から必要になり、経過の連続性が失われるのではないか
    ・経過観察が一区切りつくのを待ってから転院すべきか
    ・担当医との信頼関係が薄いまま、他に選択肢がないと思い込んで通い続けている

    乳腺疾患の経過観察において「一区切り」は明確に定義されません。
    転院を後回しにするほど、適切な環境での管理が遠のきます。経過観察中でも、転院はいつでも可能です。

    転院の手続きイメージ
    転院は、この3ステップで完了します

    複雑に感じられがちな転院の手続きも、実際の流れはとてもシンプルです。

    STEP 1. HiNTO(ヒント)にお問い合わせいただくだけ
    HiNTOが前のクリニックへのデータ照会・書類の手配を行います。
    患者様がご自身で前のクリニックに連絡する必要はありません。
    元のクリニックから個人情報確認の連絡がきた際は、承諾の返事をするだけで手続きは完了します。
    ※ 前のクリニックによっては、診療記録の複写に実費が発生する場合があります。

    STEP 2. データが揃ったら新しいクリニックに予約・受診
    画像データ・診察記録・処方内容・これまでの経緯が揃った状態で初診を迎えられます。
    検査のやり直しや、経緯を一から説明する必要はありません。

    STEP 3. 新しいクリニック受診
    担当医の診察前に、専門看護師やメディカルスタッフへの事前相談が可能です。
    「どこまで伝えればいいか」「何を優先して聞けばいいか」を整理してから診察に臨むことができます。

    お問い合わせいただいた時点から、HiNTOが転院の手続き全体をサポートします。

    転院先を選ぶ9つのチェックポイント

    乳腺外科は定期的・長期的な通院が前提となるため、クリニック選びは慎重に行うことが大切です。
    次の9項目を確認しておくと、長く安心して通い続けられるクリニックを選びやすくなります。

    ・女性医師が在籍しているか
    ・大学病院の医師が在籍・連携しているか
    ・オンライン診療に対応しているか
     ── ホルモン療法などの定期処方はオンライン診療で対応可能なケースが多く、来院回数を大幅に減らせる
     ── 再発への不安や体調変化があればすぐに主治医へオンライン相談できる
    ・マンモグラフィ・超音波の両方が院内で受けられるか
    ・乳腺専門医が在籍しているか(一般外科との兼任でないか)
    ・紹介状なしでも初診を受け付けているか
    ・個室更衣室があるか(プライバシーへの十分な配慮)
    ・土曜日に受診できるか
    ・セカンドオピニオンを気軽に取得できるか

    経過観察クリニック相談イメージ
    HiNTOができること

    転院連絡の代行(データ照会・書類手配)
    前のクリニックへのデータ照会・診療記録の取り寄せ・書類の手配をHiNTOが行います。
    患者様ご自身が前のクリニックに連絡する必要はありません。

    転院前の無料相談
    「自分の状況に合ったクリニックはどこか」「どの専門医に診てもらうべきか」——
    HiNTOへの無料相談を通じて、あなたの状況・ご希望に合った提携クリニックやドクターをご案内します。
    転院先を決める前の情報収集・相談だけでも、お気軽にご利用ください。

    まずはお気軽にご相談ください。

    転院先クリニック相談イメージ
    よくある質問

    Q. 転院するのに、現在のクリニックの許可や同意は必要ですか?
    A. 必要ありません。転院は患者さんの正当な権利であり、現在の主治医の許可を得る必要はありません。ただし、マンモグラフィ・超音波などの画像データや診療記録の取り寄せには、患者様ご本人からの開示申請が必要です。HiNTOがその手続きを代行します。

    Q. 転院すると、これまでの検査データはどうなりますか?
    A. 医療機関が保有する診療記録・画像データは、患者様からの開示請求により取り寄せることができます(個人情報保護法・医療法に基づく権利)。マンモグラフィや超音波の経年画像は転院先での正確な経過評価に不可欠です。HiNTOが照会・手配を代行しますので、患者様ご自身でご連絡いただく必要はありません。

    Q. 経過観察の途中でも転院できますか?
    A. できます。乳腺疾患の経過観察に「転院を待つべき区切り」という医学的な定義はありません。良性腫瘍の経過観察中、乳がん術後フォローアップ中のいずれであっても、今すぐ転院が可能です。新しいクリニックでこれまでの経過を引き継いだ形で継続管理してもらえます。

    Q. HiNTOのサポートに費用はかかりますか?
    A. HiNTOへのご相談・転院サポートは無料です。前のクリニックから診療記録の複写を取り寄せる際に実費(複写料・フィルム代等)が発生する場合がありますが、HiNTOのサービス自体に費用はかかりません。

    Q. 転院先を決める前に相談だけでもできますか?
    A. もちろんです。「自分の状況に合うクリニックがあるか不安」「まず選択肢を整理したい」という段階からご相談ください。お話をお聞きした上で、症状・治療歴・通院環境のご希望に合った提携クリニックやドクターをご案内します。

  • 【前編】乳がん術後の「疲れやすさ」「筋力低下」「骨密度」をあきらめない!今日から始めるカラダ再生計画

    「乳がんの術後、以前のように動けなくて疲れやすい……」
    「ホルモン療法を始めてから、骨密度や筋力の低下を指摘されて不安……」乳がん治療を乗り越えた多くの女性が直面する、こうしたカラダの変化。
    主治医の先生には少し相談しづらく、「年齢のせい?」
    「治療中だから仕方ない?」
    と一人で抱え込んでいませんか?今回は、乳がん・婦人科医療の専門家である「マンマリア」理事長の尹玲花(いん れいか)先生と、乳がんサバイバー向けの運動・食事指導で多くの実績を持つ「リオールジム」代表の奥松功基(おくまつ こうき)さんの対談をお届けします。前編では、世界中の研究エビデンスに基づいた、「しんどくない」「今日から試せる」体力づくりと、筋肉・骨を守る運動のコツについてたっぷり語っていただきました。
    「ゆっくりお散歩」では変わらない?
    疲れをリセットする「持久力」の正体

    尹玲花医師(以下、尹):
    私のクリニックでも、患者様から「とにかく疲れやすくなった」「駅の階段がつらい」というお声を毎日お聞きします。
    実は私自身も、1日の診察が終わると診察室の椅子から立ち上がれないほど疲れてしまって(笑)。
    10分くらいお茶を飲んで休憩しないと家に帰れない時期がありました。
    そんな時、奥松さんのジムにお世話になり始めて、体力が大切だと身に染みて分かったんです。

    奥松功基さん(以下、奥松):
    尹先生ほど活動的な方でもそうだったんですね。
    僕たちのジムでは、半年に一度、体力測定や疲労度に関する質問紙を実施しています。
    そこで明確に分かったのが、「すごく疲れている」と答える方ほど、その後の測定で「持久力」の数値が低い(伸びしろがある)という点です。
    逆に「疲れをほとんど感じない」という方は、持久力の測定で素晴らしい数値が出ます。
    極端に言えば、アンケートを見ただけでその人の持久力が分かってしまうくらい、疲れやすさと持久力は直結しているんです。

    尹:
    なるほど。
    なんとなく「筋肉をつけなきゃ」と思いがちですが、日頃のしんどさを減らすためには、まず「持久力(体力)」の底上げが必要なんですね。

    3ヶ月で倦怠感が半分に!
    「1.1倍のスピード」と「階段」の法則

    尹:
    ジムでは、持久力をつけるためにどんな指導をされているんですか?
    ランニングなどのハードな運動が必要なのでしょうか?

    奥松:
    いえ、ランニングをする必要は一切ありません!
    実は、大学病院と共同で行った3ヶ月間の研究があるのですが、運動習慣がなかった乳がん経験者の方々に運動を取り入れてもらったところ、持久力が上がったチームは身体的な倦怠感が半分のスコア(50%改善)まで減ったんです。

    参加者の方からは「以前は外出から帰ると一度横にならないと夕食を作れなかったのに、帰ってすぐキッチンに立てるようになった」という嬉しいお声をたくさんいただきました。

    尹:
    素晴らしいですね!
    「一度横になる」を挟まなくてよくなるのは、家庭を回す女性にとって本当にありがたいことです。
    具体的にはどんな運動をすればいいですか?

    持久力アップのポイントは2つ。
    ①ちょっとだけ早く歩く(普段の1.1倍のスピード)、②階段を使う(ランニングと同じ運動強度があります)。

    奥松:
    実は、ゆっくり時間をかけてお散歩をするだけだと、約半数の方は持久力が改善しないという研究結果があります。
    持久力を高めるには「少しだけ強度の高い運動」が必要なんです。
    最終的な理想は、週に合計150分。
    通勤や買い物、駅の階段移動もすべてカウントしてOKです。
    毎日「昨日の自分をちょっとだけ超える」意識で、「普段3分歩いているところを4分にしてみる」といった心がけから始めてみてください。

    持久力トレーニングのイメージ
    リンパ浮腫が怖くて筋トレできない?
    安全に筋肉を増やすステップ

    奥松:
    持久力と並んで大切なのが「筋肉」です。
    私たちの体は30代以降、毎年300gの筋肉が自然と失われます。
    さらに乳がん治療(抗がん剤など)の影響を受けると、一気に10年分もの筋肉量が減ってしまうとも言われています。
    この極端に筋肉が減った状態(サルコペニア)は、乳がんの予後にも影響するという研究データが出ています。

    尹:
    通院するだけでも、一定の筋力がないと治療を続けること自体が大変になってしまいます。
    でも、多くの患者様が退院時に「重いものを持たないように」「腕を上げすぎないように」と指導されるため、何年もそれを守り続けた結果、肩が上がらなくなったりするケースをよく目にします。
    特に脇のリンパ節を郭清(切除)された方は、「筋トレをしてリンパ浮腫が悪化したらどうしよう」と不安に思われています。
    安全な境界線はどこにあるのでしょうか?

    奥松:
    すでにリンパ浮腫がある方やリスクが高い方でも、「少しずつ強度を上げていけば、発症や悪化のリスクを非常に低く抑えられる」ことが医学誌で多数報告されています。
    事実、僕たちのジムでもリンパ浮腫の発症や悪化の報告は一度もありません。

    ポイントは、「週に2回の筋トレは、同じ強度をやり続ける」ことです。
    例えば、月曜日と水曜日に「重りなし」でスクワットをする(同じ強度)。
    翌週、腕や体調に問題がなければ、300mlの小さなペットボトルを両手に持って負荷を少しだけ増やす。
    このステップアップを繰り返します。

    奥松:
    筋肉をしっかり増やすための指標は、「歌えないけれど、会話はできる」くらいまで深くしゃがむ、または負荷をかけること。
    そして最低でも「週に4セット」(10回×4セット)取り組むことです。

    抗がん剤治療で失われた筋肉量は取り戻せます。
    「週2回・同じ強度から始める」安全ステップが、リンパ浮腫リスクを抑えながら筋力を回復させる鍵です。

    筋力トレーニングのイメージ
    ホルモン療法による「骨密度低下」へのアプローチ

    尹:
    ホルモン療法による「骨密度の低下」に悩む方も多いのですが、食事や運動でできることはありますか?

    奥松:
    骨密度を改善するには、骨に物理的な刺激を入れる「筋トレ」や「負荷をかける運動」が推奨されています。
    先ほどお話しした「持久力UPの早歩き」や「筋トレ(スクワット)」を行っていれば、自然と骨への刺激もクリアできます。

    尹:
    医療の現場では、まず自宅で手軽にできる「1日50回のかかと落とし」をおすすめしています。
    また栄養面では、皆さん「骨=カルシウム」と思いがちですが、骨の土台(主成分)を構成しているのは「タンパク質」です。
    「しっかりタンパク質を食べていますか?」
    ということはいつもお伝えしています。

    奥松:
    もう一つ、骨密度を保つためには「痩せすぎない(適正体重を維持する)」ことも非常に大切です。
    スリムな体型の方は骨密度が低い傾向にあるので、少しカロリーのある食事を摂っていただき、体重を一定に維持しながら運動で骨を守るアプローチをすることもあります。

    骨の主成分は「タンパク質」。
    かかと落とし・早歩き・スクワットで骨に刺激を与えながら、適正体重を維持することが骨密度を守る近道です。

    骨密度ケアのイメージ
    登場人物プロフィール

    尹 玲花(いん れいか)
    医療法人社団マンマリア 理事長。
    乳腺専門医。
    乳がん・婦人科医療の専門家として、患者に寄り添う診療を実践。

    奥松 功基(おくまつ こうき)
    リオールジム代表。
    スポーツ医学博士。
    乳がん経験者向けの運動・食事指導のエビデンスに基づき、多くの女性のカラダ再生をサポート。
    著書に『乳がん治療後「疲れやすくなった・脂肪が増えた・筋肉が減った」を改善する本』(金原出版)。

    後編では、乳がんサバイバーの体脂肪のお悩みにフォーカス。運動より3〜4倍効果的な食事の見直し方と「ABダイエット」の実践法をお届けします。

  • 【後編】運動より3倍痩せる!? 乳がん術後の体脂肪を落とす「我慢しない」食事とお酒のルール

    乳がん治療後、「前と同じ生活なのに、なぜかどんどん脂肪が増えていく……」と悩んでいませんか?前編でお届けした「体力・筋肉・骨を守る運動編」に続き、後編では多くの女性が直面する「体脂肪」のお悩みにフォーカスします。マンマリア理事長の尹玲花(いん れいか)先生と、リオールジム代表の奥松功基(おくまつ こうき)さんの対談から、世界中の研究データに基づいた「圧倒的に結果が出る食事メソッド」と、気になる「お酒・大豆・乳製品」との付き合い方についてお届けします。
    運動よりも「食事が3〜4倍痩せる」という事実

    尹玲花医師(以下、尹):
    治療の影響もあって体重が落ちにくくなったとき、まず何から始めるべきですか?
    一生懸命アクアビクスや水泳に通っているのに体重が落ちない、というご相談もよく受けます。

    奥松功基さん(以下、奥松):
    結論から言うと、圧倒的に「食事」が重要です。
    筑波大学での肥満・ダイエット研究を含め、運動と食事のどちらが痩せるかという比較研究をたくさん重ねてきましたが、食事を見直すほうが3〜4倍も早く、確実に結果が出ます。

    運動で消費できるカロリーは、頑張っても1回200kcal程度。
    エクレアを食べてビールを1缶飲めば、すぐにその2倍のカロリーを摂取してしまいます。
    運動は週に数回しかできませんが、食事は1日3回、週に21回も調整のチャンスがあるんです。

    尹:
    「運動したから、ご褒美にこれ食べちゃおう!」
    という甘いマインドは、体重を落とす段階ではぐっと堪えないといけないわけですね。

    食事を見直すほうが、運動より3〜4倍早く確実に結果が出ます。
    食事は1日3回・週21回の調整チャンスがあります。

    食事と運動の比較イメージ
    ダイエットは「買った瞬間」にほぼ決まる!
    ABダイエットの秘密

    奥松:
    ここで僕が提唱しているのが、NG食材を作らない「AB(エービー)ダイエット」です。
    ジムではよくこんな俳句をお伝えしています。

    「ダイエット 買った瞬間 ほぼ決まり」

    実は、スーパーでカゴに入れた時点で、その日の摂取カロリーの大部分は決まっています。
    たくさん煮込んでもお肉の脂は意外と抜けません。
    焼いたり煮たりする調理法よりも、「何を買うか」がすべてなのです。

    食材グループ 特徴 具体的な食材例
    A食材(何倍食べても太りにくい) 100gあたり120kcal未満のヘルシー食材 魚介類(イカ・タコ・エビなど)、野菜全般、果物、皮なしの鶏肉
    B食材(美味しいけれど量に注意) 100gあたり120kcal以上の高カロリー食材 牛肉・豚肉(赤身含む)、脂ののった魚(サバ・サンマ・ブリ・鮭)、白米、パン、麺類、オイル類

    奥松:
    ポイントは、B食材を「1日4回以内」におさめること。
    これだけで、女性の場合は1ヶ月に1kgペースで体重が落ちやすくなります。

    尹:
    この表、私の家の冷蔵庫にも貼ってあります。
    「お腹いっぱい食べないでください」ではなく、「食材を選んでお腹いっぱい食べましょう」というのが嬉しいですよね。

    奥松:
    最近はコンビニも優秀です。
    サラダチキンだけでなく、パックに入った「ししゃも」や「サバ」などのお惣菜シリーズはおかずとしてとてもおすすめです。
    また、当ジムで10kg〜24kg以上の大幅なダイエットに成功した方々が共通して食べていたのが、コンビニの「具だくさん野菜スープ」です。
    300〜400円で美味しくて満足感が高く、野菜(A食材)なので減量向きです。

    「ダイエット 買った瞬間 ほぼ決まり」。
    A食材中心の買い物習慣と、B食材を1日4回以内に抑えるだけで、月1kgペースの減量が見えてきます。

    ABダイエットのイメージ
    気になる「お酒・大豆・乳製品」との付き合い方

    尹:
    よく患者様から「大豆製品や乳製品は食べちゃダメですか?」
    と聞かれますが、医学的に「食べてはいけないダメな食品」はありません。むしろ大豆成分は乳がん予防に良いというお話もあります。
    乳製品に関しても、チーズや生クリームなどに含まれる「脂肪」を取りすぎないように気をつければ大丈夫です。

    奥松:
    癌の診断後、極端に「砂糖を一切断つ」「野菜しか食べない」など食生活をガラッと変える方がいますが、私たちの追跡調査では「4年経つと見事に元の食事に戻っている」ことが分かっています。
    再発予防の面では「適正体重をずっと維持し続ける」ことが最も重要なので、好きなものをある程度食べながら、長期的に続けられるコントロールが大切です。

    尹:
    お酒の量に関するご質問も多いです。
    筋トレとお酒の関係はどうですか?

    奥松:
    お酒(アルコール)には筋肉を分解する作用があり、タンパク質も入っていません。
    ただ、通常の飲酒量であれば「筋トレの効果をゼロにする」ほどの悪影響はないので、しっかりトレーニングをしていれば筋肉はつきます。
    ご安心ください。

    尹:
    乳がんのリスクという観点では、アルコール量に比例してリスクが上がることが分かっているため「飲まないに越したことはない」というのが医学的な回答です。
    適量の目安としては「1週間にワイングラス2杯程度」
    毎日缶ビールで晩酌をされている方は、カロリーの面でもアルコールの面でも少し飲み過ぎになっているかもしれませんので、見直すきっかけにしてみてください。

    尹:
    今日から取り入れられる工夫がたくさんありましたね。
    皆さんもぜひ、「昨日の自分を少しだけ超える」気持ちで、できるところから始めてみてください。

    医学的に「食べてはいけない食品」はありません。
    好きなものをある程度食べながら、長期的に続けられるコントロールが再発予防の鍵です。

    奥松:
    僕たちのジム(リオールジム)は、銀座に2号店となる路面店をオープンしました。
    高性能な機械での筋肉量・脂肪率の測定から、今日お話しした体力測定、ABダイエットを活用した個別の食事アドバイスまで行っています。
    初回体験も実施中ですので、ぜひお気軽に頼ってくださいね。

    食事コントロールのイメージ
    登場人物プロフィール

    尹 玲花(いん れいか)
    医療法人社団マンマリア 理事長。
    乳腺専門医。
    乳がん・婦人科医療の専門家として、患者に寄り添う診療を実践。

    奥松 功基(おくまつ こうき)
    リオールジム代表。
    スポーツ医学博士。
    乳がん経験者向けの運動・食事指導のエビデンスに基づき、多くの女性のカラダ再生をサポート。
    著書に『乳がん治療後「疲れやすくなった・脂肪が増えた・筋肉が減った」を改善する本』(金原出版)。

    尹×奥松 サイン会
  • 今回も経過観察だと思っていた私が、治療を考えることになった理由

    今回も経過観察だと思っていた私が、治療を考えることになった理由

    「いつものこと」とやり過ごしていた体の不調。健康診断の結果が出るまで、まさか自分が治療を検討するとは思ってもいませんでした。同じように「少し様子を見よう」と思っている方に、私の経験が少しでも参考になれば幸いです。

    【回答者プロフィール】
    佐々木 結衣さん(仮名)(35歳・会社員)
    佐々木さんは、都内のIT企業で働く会社員。夫と2人暮らしで、仕事と家事を両立する毎日を送っています。

    毎年、会社の健康診断を受けていましたが、特に大きな問題は見つからず、「今年も異常なし」と安心していました。しかし、今回の健康診断の結果は、いつもと少し違っていたのです。

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    健康診断の結果と、小さなひっかかり

    質問:今回の健康診断で、何か気になる点はありましたか?

    佐々木さん:そうですね、実は、以前から少し気になっていたことがあって。健康診断の結果が届く少し前から、軽い腹痛が続いていたんです。でも、「いつものことかな」と思って、あまり気にしていませんでした。

    質問:健康診断の結果を見て、どう思いましたか?

    佐々木さん:結果を見て、初めて「もしかしたら、何かあるのかもしれない」と不安になりました。いくつかの項目で再検査が必要と書かれていて、特に腹部のエコー検査を勧められたんです。今まで、再検査になったことがなかったので、少し動揺しました。

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    再検査、そして告げられた診断

    質問:再検査の結果はいかがでしたか?

    佐々木さん:再検査の結果、いくつかの小さなポリープが見つかりました。医師からは「良性の可能性が高いですが、念のため組織を採取して検査しましょう」と言われました。その時は、まだ「良性だろう」と軽く考えていたんです。

    質問:組織検査の結果はどうでしたか?

    佐々木さん:結果は、残念ながら「良性ではない」というものでした。医師からは、今後の治療方針について説明を受けましたが、頭が真っ白になって、あまり覚えていません。ただ、「治療が必要なんだ」ということだけは、はっきりと理解できました。

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    治療への不安と、向き合う覚悟

    質問:治療を受けると決めた時の気持ちを教えてください。

    佐々木さん:正直、とても不安でした。手術や入院が必要になるかもしれない、仕事はどうしよう、家族に迷惑をかけてしまうかもしれない…色々なことが頭を駆け巡りました。でも、医師から「早期発見なので、適切な治療を受ければ大丈夫」と言われたこと、そして何よりも「健康な体で、またいつもの生活を送りたい」という気持ちが、私を後押ししてくれました。

    質問:治療に向けて、何か準備したことはありますか?

    佐々木さん:まずは、家族や会社に状況を説明しました。家族は、私のことをとても心配してくれましたが、同時に「一緒に頑張ろう」と力強く励ましてくれました。会社も、治療に専念できるように、色々と配慮してくれました。本当に感謝しています。

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    過去の自分に伝えたいこと

    質問:今なら当時の自分に何と言う?

    佐々木さん:「少しでも気になることがあったら、すぐに専門家に相談してね」と伝えたいです。今回のことで、自分の体の声に耳を傾けることの大切さを痛感しました。そして、もし何か問題が見つかっても、決して一人で抱え込まず、周りの人に頼ってほしいと思います。

    【編集部より】
    今回の佐々木さんの体験談は、私たちに「自分の体と向き合うこと」の大切さを教えてくれました。少しの変化を見逃さず、気になることがあれば専門家に相談する。そして、もし診断を受けて不安になったら、一人で悩まず、誰かに話を聞いてもらう。そうすることで、きっと前向きな一歩を踏み出せるはずです。もし今、誰にも相談できずに悩んでいる方がいたら、専門の相談窓口を頼ってみるのも良いかもしれません。

  • まだ若いから大丈夫」と思っていた私が、乳がんと言われるまで

    まだ若いから大丈夫」と思っていた私が、乳がんと言われるまで

    「まさか私が」その一言が、すべてを後回しにした私への警告でした。30代半ば、仕事もプライベートも充実していた私は、健康診断の結果を軽く見ていました。まさか自分が、という思い込みが、その後の日々を大きく変えることになるとは、想像もしていなかったのです。

    【回答者プロフィール】
    佐倉 結衣さん(仮名)(36歳・会社員)
    結婚して3年、共働きの毎日を送っていました。
    仕事は忙しかったけれど、充実していて、週末は夫と旅行に出かけたり、友人たちと食事を楽しんだり。
    将来のことは漠然と考えてはいたものの、具体的な計画は先延ばしにしていました。

    健康には自信があり、多少無理をしてもすぐに回復すると思っていました。
    毎年受けていた健康診断も、特に問題があるわけではなく、どこか他人事のように捉えていたのです。
    まさか自分が病気になるなんて、考えもしていませんでした。

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    健康診断の結果と、かすかな違和感

    質問:健康診断の結果を受け取った時のことを覚えていますか?

    佐倉さん:はい、覚えています。いつも通り、特に気にすることもなく、さらっと目を通したんです。
    すると、乳がん検診の結果の欄に「要精密検査」と書かれていて、一瞬、ドキッとしました。
    でも、「まあ、よくあることだろう」と、すぐに楽観的に考え直してしまったんです。

    質問:その時、何か体の異変を感じていたのでしょうか?

    佐倉さん:そうですね…。
    思い返せば、少し前から右胸に小さな硬いしこりのようなものがあることに気づいていました。
    でも、生理前になると胸が張ることもあったので、「そのせいだろう」と軽く考えていたんです。
    痛みも全くなかったので、放置してしまっていました。

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    精密検査への抵抗と、後回しにした日々

    質問:精密検査を受けるまでに、どのくらいの時間がかかりましたか?

    佐倉さん:それが…、3ヶ月くらい経ってしまったんです。
    仕事が忙しかったことと、「どうせ大丈夫だろう」という気持ちがどこかにあったので、なかなか病院に行く決心がつかなくて。
    それに、精密検査を受けるのが、なんだか怖かったんですよね。
    もし何か見つかったらどうしよう、という不安が大きくて、目を背けてしまっていました。

    質問:その間、不安はありませんでしたか?

    佐倉さん:もちろん、不安はありました。
    でも、現実から目を背けて、見て見ぬふりをしていたんです。
    インターネットで色々と調べてみたりもしましたが、情報が多すぎて、余計に不安になってしまって。
    結局、何も行動に移せないまま、時間だけが過ぎていきました。

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    告知、そして向き合う決意

    質問:精密検査の結果を聞いた時のことを教えてください。

    佐倉さん:結果を聞いたのは、夫と一緒に病院に行った時でした。
    先生から「乳がんです」と告げられた瞬間、頭の中が真っ白になりました。
    まさか自分が、という信じられない気持ちと、これからどうなってしまうんだろう、という恐怖で、涙が止まりませんでした。
    夫も、とてもショックを受けていました。

    質問:告知を受けてから、どのように気持ちを切り替えていきましたか?

    佐倉さん:最初は、絶望的な気持ちでいっぱいでした。
    でも、泣いてばかりいても何も変わらない、と思い、まずは病気についてきちんと知ることから始めました。
    先生に色々な質問をしたり、信頼できる情報を集めたりするうちに、少しずつ冷静さを取り戻していきました。
    そして、治療に前向きに取り組むことを決意したんです。

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    過去の自分に伝えたいこと

    質問:今、当時の自分に声をかけるとしたら、どんな言葉をかけますか?

    佐倉さん:「大丈夫だから、怖がらずに早く病院に行って」と伝えたいです。
    そして、「自分の体を大切にして、少しでも異変を感じたら、すぐに専門医に相談してほしい」と。
    あの時、もっと早く行動していれば、もしかしたら違う未来があったかもしれません。
    でも、過去を悔やむよりも、これからのことを考えて、前向きに生きていきたいと思っています。

    【編集部より】
    佐倉さんの体験談は、私たちに「まさか自分が」という油断への警鐘を鳴らしてくれます。
    健康診断の結果を放置したり、体の異変を無視したりすることは、後悔につながる可能性があります。
    もし、今、不安な気持ちを抱えているのであれば、一人で抱え込まずに、専門機関や相談窓口に頼ってみてください。
    言葉にすることで、気持ちが整理され、前向きな一歩を踏み出せるかもしれません。

  • なぜ今、乳腺外科医が「運動」を企画するのか

    なぜ今、乳腺外科医が「運動」を企画するのか

    なぜ今、乳腺外科医が「運動」を企画するのか|術後の患者さんから何度も聞いてきた「動きたいけれど、何をしていいかわからない」という声。その不安に医師としてどう向き合い、なぜ“医師が関わる運動の場”をつくろうと考えたのか。再発予防やQOLの視点も含め、この企画に込めた背景と思想を丁寧に伝えます。

    この記事では、乳腺外科医が運動を企画する背景にある、患者さんの声と医師としての想いをお伝えします。術後の患者さんが抱える不安を解消し、安心して運動に取り組める場を提供したいという願い、そして再発予防や生活の質(QOL)向上への貢献を目指す企画の全貌をご紹介します。

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    患者さんの声から生まれた企画

    乳腺外科医として日々患者さんと接する中で、「手術後、体力が落ちて動きたいけれど、何をしていいかわからない」「運動をしたいけれど、体に負担がないか不安」といった声を多く耳にしてきました。これらの声は、医師として、何かできることはないかと考え始めるきっかけとなりました。

    患者さんの不安に寄り添い、安心して運動に取り組める環境を提供することが、術後の生活の質(QOL)向上に繋がると確信し、この企画を立ち上げるに至りました。

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    医師が関わる運動の場である意義

    運動療法は、再発予防やQOLの向上に効果が期待できると言われています。しかし、自己流の運動は、体に負担をかけたり、症状を悪化させたりする可能性も否定できません。そこで、医師が監修し、専門家がサポートすることで、安全かつ効果的な運動を提供できると考えました。

    医師が患者さんの状態を把握し、適切な運動プログラムを提案することで、安心して運動に取り組んでいただける。それが、私たちが目指す「医師が関わる運動の場」の意義です。

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    再発予防とQOL向上への想い

    この企画を通して、患者さんの再発予防とQOL向上に貢献したいと考えています。運動は、体力回復だけでなく、精神的な安定にも繋がると言われています。仲間との交流を通して、前向きな気持ちで日々を過ごせるようサポートしていきたいです。

    運動を通して、患者さんが自分自身の体と心に向き合い、より豊かな人生を送れるよう、私たちは全力でサポートしていきます。

    よくある不安・質問

    Q:運動経験がなくても大丈夫ですか?
    A:はい、大丈夫です。運動経験がない方や体力に自信がない方でも、無理なく参加できるプログラムをご用意しています。専門のインストラクターが丁寧に指導いたしますのでご安心ください。

    Q:体力的に不安です。
    A:体力に合わせた運動メニューをご提案します。運動中に体調が悪くなった場合は、遠慮なくお申し出ください。必要に応じて休憩を挟みながら、無理のない範囲で運動を進めていきましょう。

    まずはお気軽にご相談ください

    運動プログラムの内容や、参加方法についてご興味をお持ちいただけましたら、お気軽にお問い合わせください。個別相談も承っておりますので、ご自身の状況や不安な点など、何でもご相談ください。

    皆様が安心して運動に取り組めるよう、スタッフ一同、誠心誠意サポートさせていただきます。

    次のステップへ

    まずは、お近くの医療機関や専門家にご相談いただき、ご自身の状態に合わせた運動についてアドバイスを受けてみましょう。

    一歩踏み出して、より健康な毎日を!

  • 「しこりかな?」と思ったらまず試して。良性を疑う動きと悪性を疑う硬さ

    「しこりかな?」と思ったらまず試して。良性を疑う動きと悪性を疑う硬さ

    しこりの動きで良性・悪性を自己判断するのは難しいもの。まずはご自身でできる範囲で、状態を確認してみましょう。

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    まず知っておきたい:動きと硬さの見方

    しこりに触れたとき、「よく動くから大丈夫かも」「硬いから悪いものかも」と感じることはあるかもしれません。実際に、動きや硬さは手がかりになることがありますが、それだけで良性・悪性を決めることはできません。

    それでも、一般的な傾向を知っておくと、落ち着いて状態を整理しやすくなります。

    【良性でみられやすい動き】
    ・指で押すと、しこりが少し逃げるように動く
    ・境界が比較的わかりやすく、丸みを感じることがある
    ・周囲の組織とくっついていないように触れることがある

    【悪性でみられることがある硬さ】
    ・硬く、押しても動きにくい
    ・形がいびつで、境界がわかりにくいことがある
    ・周囲に固定されているように感じることがある

    【注意したいこと】
    ・良性でも硬く触れることはある
    ・悪性でも初期にははっきりしないことがある
    ・見た目の変化や分泌物、痛みの有無もあわせて確認することが大切

    触った印象はあくまで目安です。不安が強いときや、硬さや大きさに変化があるときは、医療機関で確認してもらうことが安心につながります。

    セルフチェック:原因の手がかりと追加確認

    しこりを上下左右に動かしたときの反応、気になりますよね。動かしやすい方が良いのか、動かない方が良いのか、不安に思われるかもしれません。
    例えば、「もしかして、これは…」と、お風呂で触れたときにふと気になる、という方もいらっしゃいます。

    【考えられる背景】
    ・女性ホルモンの影響による一時的な変化
    ・良性の腫瘍(脂肪腫、線維腺腫など)
    ・皮膚や皮下組織の炎症

    【追加で確認してほしいポイント】
    ・いつから:例)1週間前/1ヶ月前
    ・頻度・強さ:例)常に感じる/たまに感じる/大きくなっている気がする
    ・波・条件:例)生理前/疲れているとき/触ると痛い
    ・生活への影響:睡眠不足/ストレス/仕事に集中できない
    ・変化:以前より硬くなった/痛みが強くなった

    自己判断は難しいですが、ご自身の状態を把握することは大切です。次のセクションでは、医師に相談を考えたいサインについて見ていきましょう。

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    医師に相談を考えたいサインと確認方法

    もし、これからお伝えするサインに当てはまる場合は、念のため一度、医療機関への相談をご検討ください。

    【相談を検討したいサイン】
    ・強い痛みや圧迫感がある
    ・出血や分泌物がある
    ・急に大きくなった、または硬くなった
    ・皮膚が赤く腫れている、または熱を持っている
    ・日常生活に支障がある(痛みで眠れないなど)
    ・数週間経っても症状が改善しない

    【自分でできる確認方法】
    ・見た目:鏡の前で、左右の形や色、皮膚の状態を比較する
    ・触れ方:優しく触れて、大きさ、硬さ、動きを確認する
    ・タイミング:生理周期との関係を観察する
    ・メモ:症状の変化や気になることを記録する

    これらの確認方法は、あくまでも目安です。少しでも気になることがあれば、ご自身の判断だけで決めつけず、専門家にご相談ください。

    HINTO4-1
    こんな患者さんもいました:同じ症状の例と改善の経過

    【事例1】
    「最近、胸にしこりのようなものを感じて不安」
    → 医師が触診と画像検査で詳しく調べた結果、良性の線維腺腫と診断
    → 定期的な経過観察で、安心して過ごせるようになった

    【事例2】
    「肩こりがひどく、胸のあたりも痛む気がする」
    → 姿勢や生活習慣、痛みの性質などを詳しく確認し、筋肉の炎症による痛みの可能性が高いと判断
    → 温熱療法やストレッチなどの指導を受け、症状が和らいだ

    同じような症状でも、原因や適切な対処法は人それぞれ異なります。ご自身の状態と照らし合わせて、参考にしてください。

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    よくある質問

    質問:しこりがある場合、自分でマッサージしても良いですか?

    回答:自己判断でのマッサージは、炎症を悪化させる可能性もあります。まずは医師に相談し、適切なアドバイスを受けてください。

    相談・受診の流れ

    受診の際は、いつから、どのような症状があるのか、具体的に伝えることが大切です。

    【共有すると役立つ情報】
    ・いつから/どれくらいの大きさか/痛みはあるか
    ・生理周期との関係/過去の病歴
    ・見た目の変化(赤み、腫れなど)
    ・生活への影響(睡眠、仕事など)
    ・気になること、不安なこと

    まとめ

    しこりの原因は様々で、自己判断は難しい場合があります。

    しこりが動きやすい場合は良性のこともありますが、硬くて動きにくい場合には、より慎重な確認が必要になることがあります。ただし、触った感じだけで判断しきれないため、気になる変化があるときは自己判断せずに受診することが大切です。

    しこりの動きや硬さに不安を感じたら、早めに医療機関に相談して、安心できる毎日を過ごしましょう。

  • 背中を丸めると胸に塊が浮き出る?体勢によるしこりの見え方の違い

    背中を丸めると胸に塊が浮き出る?体勢によるしこりの見え方の違い

    直立している時には気づきにくい胸のしこり。もしかしたら、姿勢を変えることで見つけやすくなるかもしれません。

    まず知っておきたい:体勢でしこりの見え方が変わる理由

    背中を丸めたときだけ胸の一部が浮き出て見えると、「何か悪いものがあるのでは」と心配になりますよね。ただ、しこりや硬い部分の見え方は、体勢によって変わることがあります。

    これは、前かがみになることで乳房の位置や張り方、皮膚の引っ張られ方が変わり、普段は目立たない部分が浮き出やすくなるためです。特に、乳腺の張りや浅い場所のしこり、皮膚のひきつれなどは、姿勢によって見つけやすくなることがあります。

    【体勢で浮き出やすくなるときに考えられること】
    ・乳腺の張りやホルモン変化で、一部が目立っている
    ・浅い位置にあるしこりや硬い部分が、前かがみでわかりやすくなる
    ・皮膚や周囲の組織が引っ張られ、へこみや盛り上がりが見えやすくなる
    ・まれに、皮膚の変化を伴う病変が体勢で目立つ

    【見え方の違いを見るときのポイント】
    ・直立した状態と、背中を丸めた状態の両方で比べる
    ・左右差があるかを鏡で確認する
    ・ふくらみだけでなく、へこみや皮膚のつっぱりも見る
    ・触ったときの硬さや痛みの有無もあわせて確認する

    もちろん、体勢で見え方が変わるからといって、良いものとも悪いものとも言い切れません。ただ、「なぜ姿勢で変わるのか」を知っておくと、落ち着いて状態を整理しやすくなります。

    原因の手がかりとチェック項目

    「もしかして、背中を丸めると胸にしこりのようなものが浮き出てくる?」と感じていらっしゃるのですね。皮膚の引きつれや、普段は見えない塊が体勢によって見え方が変わることに、ご不安を感じるかもしれません。

    例えば、入浴時に体を洗う時や、着替えの際にふと気づく、といったケースも考えられます。

    【まず考えられる背景】
    ・姿勢によって胸の筋肉が動き、隠れていたしこりが表面に出やすくなる
    ・体調やホルモンバランスの変化で、一時的に乳腺が張っている
    ・過去の怪我や炎症による影響が、体勢によって目立つ

    【追加で確認してほしいポイント】
    ・[いつから:例)1週間前/1ヶ月前]
    ・[頻度・強さ:例)毎回/たまに/以前より気になる]
    ・[波・条件:例)生理前/疲れている時/特定の体勢]
    ・[生活への影響:痛みで眠れない/運動時に気になる]
    ・[変化:大きくなった気がする/押すと痛む]

    もちろん、自己判断は禁物です。次のセクションでは、医師として早めに確認したいサインについて、一緒に見ていきましょう。

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    医師に相談を考えたいサインと確認方法

    もし、これからお伝えするサインに当てはまる場合は、一度医療機関にご相談いただくことをおすすめします。
    自己判断せずに、専門家の意見を聞くことが大切です。

    【相談を検討したいサイン】
    ・ズキズキ、チクチクするような痛みが続く
    ・乳首から透明、または血液のような分泌物がある
    ・明らかに左右の形が違う、または皮膚がへこんでいる
    ・触ると熱を持っている、または赤く腫れている
    ・痛みや違和感で、日常生活に集中できない
    ・様子を見ていても良くならず、不安が募る

    【自分でできる確認方法】
    ・明るい場所で、鏡を使って両胸をよく観察する
    ・指の腹で優しく触れ、硬い部分やしこりがないか確認する
    ・生理周期と症状の変化を記録し、関連性があるか確認する
    ・症状や気になる点をメモしておくと、診察時に役立ちます

    これらの確認方法は、あくまで目安です。少しでも気になることがあれば、自己判断せずに専門医に相談しましょう。

    HINTO4-4
    こんな患者さんもいました:同じ症状の例と改善の経過

    【例1】
    胸の奥に硬いしこりのようなものがあり、押すと痛みを感じて不安だった
    → 診察で詳しく検査した結果、良性の線維腺腫であることがわかった
    → 定期的な経過観察で、安心して過ごせるようになった

    【例2】
    背中を丸めた時に胸の一部がへこんでいるように見え、心配になった
    → 医師の診察と画像検査の結果、乳腺の変化によるものと診断された
    → ホルモンバランスを整えることで、症状が落ち着いた

    同じような症状でも、原因や経過は人それぞれ異なります。ご自身の状態と照らし合わせて、参考にしてください。

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    よくある質問

    質問:姿勢によってしこりの見え方が変わるのは、よくあることですか?
    筋肉や脂肪のつき方によって、体勢によってしこりが目立つことはあります。ただし、自己判断はせず、気になる場合は医師に相談しましょう。

    相談・受診の流れ

    受診の際は、いつから症状があるのか、どのような時に気になるのかを詳しくお伝えください。
    医師がスムーズに状況を把握し、適切な検査やアドバイスをする上で役立ちます。

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    【共有すると役立つ情報】
    ・[いつから症状があるのか/どれくらいの期間続いているか]
    ・[痛みや違和感の程度/日常生活への影響]
    ・[生理周期との関係/症状の変化]
    ・[過去の病歴/家族歴]
    ・[特に不安に感じていること/質問したいこと]

    まとめ

    体勢によってしこりの見え方が変わる場合、様々な原因が考えられます。
    ご自身の状態をよく観察し、少しでも気になることがあれば、専門医に相談しましょう。

    直立している時には見えにくいしこりや皮膚の変化も、背中を丸めることで浮き出て見えやすくなることがあります。これは乳房や皮膚の引っ張られ方が変わるためで、見え方の違いそのものが手がかりになることもあります。

    気になる症状があれば、自己判断せずに、早めに医師に相談して安心を得てください。

  • 「しこりはないけれど全体的に硬い」乳房の左右差をセルフチェック

    「しこりはないけれど全体的に硬い」乳房の左右差をセルフチェック

    乳房の質感は、人によってそれぞれ。しこりの有無だけでなく、全体の硬さにも目を向けてみましょう。

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    セルフチェック:原因の手がかりと追加確認

    乳房の左右で硬さが違うと感じて、もしかして何か異常があるのでは、と不安に思っていませんか? 特定の場所に限らず、全体的な硬さの違いは、ご自身では判断が難しいかもしれません。

    【まず考えられる背景】
    ・ホルモンバランスの影響
    ・授乳や妊娠による変化
    ・体質的な左右差

    【追加で確認してほしいポイント】
    ・いつから左右差を感じ始めたか
    ・硬さの変化は徐々にか、急にか
    ・生理周期によって変化するか
    ・痛みや他の症状(腫れ、赤みなど)はあるか
    ・日常生活に影響はあるか

    自己判断は難しいものですが、ご自身の状態を把握することは大切です。次の項目では、医師に相談を考えたいサインについて見ていきましょう。

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    医師に相談を考えたいサインと確認方法

    もし、これからお伝えするサインに当てはまる場合は、一度医療機関を受診して相談されることをおすすめします。

    【相談を検討したいサイン】
    ・急に硬さが増した、または範囲が広がった
    ・痛みや違和感がある
    ・乳房の形や皮膚に変化が見られる
    ・乳頭から分泌物が出る
    ・日常生活に支障がある

    【自分でできる確認方法】
    ・鏡の前で、乳房の形や皮膚の状態をよく観察する
    ・入浴時などに、指の腹で優しく触れてみる
    ・生理周期と乳房の状態を記録する
    ・気になることがあればメモしておく

    これらの確認方法は、あくまで目安です。少しでも気になることがあれば、自己判断せずに専門医に相談しましょう。

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    こんな患者さんもいました:同じ症状の例と改善の経過

    【例1】
    生理前に乳房の張りが強くなり、左右差が気になって不安を感じていた方
    → 医師が触診と超音波検査で確認したところ、ホルモンの影響による一時的な変化と判断
    → 経過観察となり、症状が落ち着いて安心されました

    【例2】
    授乳後に片方の乳房だけが硬く、しこりのように感じて心配していた方
    → 医師が診察した結果、母乳の滞留が原因と判明
    → マッサージなどのケアで改善し、不安が解消されました

    同じような症状でも、原因や状態は人それぞれ異なります。ご自身の状態を正確に把握するためにも、専門医の診察を受けることが大切です。

    よくある質問

    質問:左右の乳房の大きさが違うのは普通ですか?
    答え:多少の左右差はよくあることで、病的なものではない場合が多いです。

    質問:乳がん検診はいつ頃から受けるべきですか?
    答え:40歳以上の女性を対象に、2年に1回のマンモグラフィー検診が、国の指針として推奨されています。

    相談・受診の流れ

    受診の際は、いつから、どのような症状があるのかを詳しく伝えることが大切です。

    【共有すると役立つ情報】
    ・症状が出始めた時期
    ・症状の内容(硬さ、痛み、腫れなど)
    ・生理周期との関係
    ・過去の病歴や家族歴
    ・服用中の薬

    まとめ

    乳房の左右差や硬さは、さまざまな原因で起こりえます。

    しこりはないけれど乳房全体の硬さが気になる場合は、自己判断せずに、一度専門医に相談してみることをおすすめします。